「やっぱり似てるんだよね」
「何に」
「ん?ゴリラ?」
「今ボケのタイミングだったっけ‼?」
はるるんには、頭の救急車が必要じゃないかな‼?ほんと!
「うそうそー。美沙ちゃんは藤崎ちゃんに似てるんだよー」
「え、…さく、らさん…?」
「うん」
どこが似てるんだし。
あの美人サンとあたしじゃ比べ物にならないような差が見た目からあるような気がするんだけど。
「雰囲気。雰囲気が似てる」
語尾も伸ばすことなく吐かれた棘の言葉。
「雰囲気…?」
その言葉の棘に酷く心を刺される。
「なんかさ、消えちゃいそうな雰囲気。哀しそうな雰囲気。泣いちゃいそうな雰囲気。諦めてる雰囲気。壊れてるような雰囲気」
「………………」
「美沙ちゃん。これが終わったら、今回こそ本気で俺らとお別れしちゃう気でしょ」
核心突いたこの言葉。
カラカラとなるあたしの喉。
勘のいい人は好き。
だけど、勘の良すぎる人は大嫌い。
「そうだけど。何か文句あるの?」
覚悟を決めて、あたしは言葉を紡ぐ。
これ以上嘘を重ねたとして、何の意味があるのだろうか。
もう会うことはないのだから、何を言おうが言わまいが明日から関係ない。
「わ、むっちゃストレート。それって、橋本クンは知ってんのー?」
「知ってるに決まってるでしょ」
そう言えば、分かりやすく彼の顔が歪む。
「なんで、いつも橋本くんなわけなの」
苦し紛れに吐いた彼の言葉は、あたしをも苦しめる。
「なんでって、」
「なんで、俺らじゃないわけ」
ドクンと大きく胸が波打つ。

