「よし、優季クンよ、校門まで勝負ね!オホホホホホ!あたしに勝てるかな!」
「走るなって言ってるだろバカ」
「ここは、走らなくてどうするの!汗かきたくないって?乙女か!優季チャン!」
「は?諦めればいいだろ」
「諦めたら、試合終了だよ!!頑張ろ!優季チャン」
「ちゃん付けすんな」
「ごめんちょーちん」
「やーん、美沙ちゃん。それ、新しい挨拶ー?ほんっと、意味不明ー」
……………。絡まれちまったじゃないか。
「………試合終了しちゃったね」
「そうだな」
「ちょっとー、お二人さん?なんで、そんなにテンション低いのー」
あんたのせいだよ。
「……あー。」
優季が髪の毛を乱雑に掻く。
そして、
「こんにちは。アサギリ先輩、ツキクラ先輩。俺たち、急いでいるんでお話しできなくてすみません」
ニッコリ二重人格スマイルを炸裂させた。
「…ぷっ」
ギラリと効果音がつきそうな勢いで、優季に睨まれる。
いや、だって。何その変わり様。ウケるんですけど。
まるで、女の子に対するような対応だ。
ん?待てよ。“女の子に対する”対応……、だと?
「あ、うん。優季がさ、先輩達が女の子に見えるのって、きっと視力が悪いんじゃないかな?眼科くらい着いてくよ?」
はるるんと志貴先輩を一瞥してみるが、女の子には見えん。

