「先輩ー、チョコ貰いました?」
にっこり聞くと、ガッツリ頭を掴まれる。
頭蓋骨がミシミシ言っているような気のせいのような。
ただ鳴っていないことを願うばかりである。
「もらってねぇよ」
何ですか八つ当たりですか。
「まぁまぁ先輩、気を落とさず………っ、て痛い痛い痛い痛いっ!遺体になちゃう!…あたし上手いっ!……ぎゃあああぁぁマジで痛い痛い痛い!!」
SOSをはるるんに視線で求めると、にっこり微笑み返された。
タレ目だし見た目はかっこ可愛いと思われるはるるんの笑みは確かに癒しだけれども、殺意が湧いた。
「なぁチョコは」
志貴先輩は、手を離すことなく、あたしに聞く。
頭蓋骨死にそうなんですけど。
むしろ、志貴先輩はあたしに死ね、と?
「やんのかコラ。ぁあ゛ん?」
「ぶっ殺すぞ」
「ごめんなさいごめんなさい」
あたしって、ほんとチキンハート。
「7階から命綱なしのバンジージャンプをするだけの勇気をあたしにクダサイ」
「なかなかのチャレンジャーだね、美沙ちゃん」
自殺希望者?、とはるるんはケラケラと笑う。
「つーか、チョコは」
ぐいっと、頭蓋骨を掴む彼の手が彼の方へと持ってかれる。
自然とあたしの顔も彼に近づいているというわけで。
意外と近い彼との距離に胸が鳴った、と同時に。
「はい、エンガチョー」
意外にもはるるんがあたしを救助してくれたのだ。
てゆーか、エンガチョて何。
あのじいさんのマネですか。
「はるるん、助けてくれてなんだけど。はるるんは、あのじいさんになれないよ!だって、はるるんは足の数が足りないし!……ハッ!いや待つんだ倉條美沙!!はるるんは、変態王子だよ?宇宙人だぜ?足が何本あっても可笑しくはない……っ、………いでっ」
「いや、可笑しいからねー?」
速攻でつっこまれました。

