「だーかーらー、美沙ちゃんの胸はもう崖崩れなの。その痛い気なそれにつけこんで言い訳とか、可哀想だと思わないわけー?お兄さん」
「コイツの胸はプラスどころかマイナスなんだよ」
「ちょっと待とっか。あたしの胸、へこんでは無いからね‼?マイナスじゃないからね‼?」
この尋問は、本当に尋問と言えるのか。
むしろ、あたしへの悪口のように聞こえるのは気のせいなのだろうか。
否、気のせいでない。
「美沙ちゃん、見栄張らなくてもいいよ」
「目ん玉、くり貫くよ。変態」
「やーん、ワイルドー」
「……………………」
もうやだ。なんで、こんなにあたしの胸の無さを弄られなきゃいけないの!
「将来、胸はGになるんだから!!!!!」
そんな宣言の一緒に聞こえた、ドアの開く音。
お客様の来店である。
翔くんは、何事もなかったように、風早くん的スマイルをその入ってきたお客さんに向ける。
「いらっしゃいませ」
「え、えぇ…」
入ってきたのは、OLと思われる若めのお姉さん。
その様子は酷く戸惑っている。
あたしのせいなのか、あたしのせいだよね‼?
OLのお姉さんは、ちょうどあたしの前を通って、本棚に向かおうとしていた。
すれ違うとき、お姉さんがあたしの胸を見ていたのは気のせいだと思いたい。

