「美沙ちゃんタックル!!……ちょ、避けないでくださいよ!」
「…………」
無視ですねそうですね。
そういう人ですもんね志貴先輩は。
………………。
「もしかして!志貴先輩は、無視することであたしの気を引こうとしてたんですか‼?」
「……死ね」
残念ながら違ったようです。
「先輩、次どこいきますか?残り一時間強です」
「……別行動ってのも、アリだな」
「それはナシです」
「……………どこでもいい」
「それ、一番困る答えなんですけど。…そうだなぁ、もぐらたたきを出し物にしてるクラスがあったんですけど、そこに行きますか?」
「負かしてやる」
あらま、随分、やる気モードじゃないですか。
まぁ、前のゲームセンターでのもぐらたたきは志貴先輩は惨敗だったもんね、あたしに。
「もぐらたたきのクラスって、どこでしたっけ?」
「知らねぇ。一年校舎の中のどっかだろ」
なんてアバウトな。
「じゃあ、テキトーに一年校舎を歩いて、気になったところに入りましょう」
「お、倉條。デート中か?」
一年校舎探検にルンルンな気分は一気に急降下。
「何?センセ」
みんな、覚えているだろうか。
保健室の先生、またの名を変態さん。
御幸奏斗先生である。
「釣れないな。相変わらず、俺に対してだけ冷たいな」
「教師がそんなこと言ってもいいんですか」
「俺、保健室の先生だし?いいに決まってんだろ」
決まってねぇよ。
「つーか、倉條。また保健室に遊びに来るって言ったくせに、体育祭以来来てくれなかったな」
「だって、行きたくないもん。…って、志貴先輩‼?あたしをそんな目で見ないで!遊びに行くって、その大人の遊びをしに行くって意味じゃないから!!」
「…お前、晴と同類か」
だからアホっぽさが似てんだな、と何故か妙なところで納得をしたご様子の彼。
どういう意味ですか!それ!
アホっぽいってなんですか!!

