「志貴先輩」
テーブルを無くしても、まだ座って寝ている彼。
彼の肩を揺すると、一緒に黒い髪が揺れる。
「…ん、…何」
少しかすれている彼の声。
「テーブル退けたから、寝転がっても大丈夫ですよ」
「ん」
本当に眠いのかして、いつものクールな志貴先輩がいない。
素直だ…っ。始めてみる素直志貴先輩だ…っ!!
と少し心中は興奮気味。
気持ち悪くてごめんなさい。
バスタオルを受け取ったはるるんは、志貴先輩が寝転がったのを確認して、その隣に寝転がった。
はるるん、布団要らないって言ってたけど、風邪引かれてあたしのせいにされちゃ困る。
あたしはクローゼットから、優季専用タオルケット二枚と、あたしの布団からタオルケットを取ってきた。
なんていい子なんだ、あたし。
ピンク色のあたしのタオルケットを志貴先輩にかけて。
緑色の優季のタオルケットをはるるんにかけて。
黄色のタオルケットをあたしはくるまって、志貴先輩の隣に転がった。
THE川の字で寝ているあたし達。
サボって、川の字で昼寝とか、高校生っぽくないし。
そう思いながら、あたしの意識は掠れていく。
あー。ほんと、眠い。
何日ぶりかに、ぐっすり眠れそうだ。
重い瞼が自然に閉じられ、意識が遠くなるのを感じながら夢の世界に旅立った。

