「条件付きです」
もし、あたしの家がバレたのなら。
後で後悔をするようなことが起こらないのだろうか。
客観的に冷静に考えると、ない。
けれど、あたしはどこかで。
後悔をするようなことを望んでいる。
乾いた笑みが溢れそうだ。虫酸が走る。
あたしはきっと利己的な人間。
「少し、着いてから家の片付けをさせてください」
だけど。
バレたくないものも、守りたいものもあるあたしは卑怯だ。
すべて、あたしの手のひらの上。
すべては、あたしの思うがままに。
あたしはどこぞの悪党か。
ついついつっこんでしまう。
けれど、そうでなくちゃいけなくて。
寸法狂いなんて、一寸も許されない。
念には念を。
もし、2つの選択の道が志貴先輩達にあるのなら、あたしはその2パターンのシナリオを考える。
「片付けをオーケーしてくれなきゃ連れてきませんからね」
「なんで」
「ちょいと奥さん聞きました?志貴先輩ったら、女の子の部屋の片付けの意味分からないんですって」
「そうねぇ奥さん。美沙ちゃんの部屋にはたくさんのコンドー「んなもんあるわけないでしょ」
コイツどさくさ紛れて何言おうしてんの。
ほんと、変態なんですけど。
引くんですけど。
「とにかく、志貴先輩!あたしのパンツが見たくなかったら、少し片付けの時間をください!」
「わかった」
即答だなオイ。
「ちょっとくらい、あたしのパンツ見てくださいよ!」
もうちょい躊躇ってよ。なんか虚しい。
「美沙ちゃーん、それはドン引きレベルの変態よー?」
「はるるんには言われなくない」
「どっちもどっちだ。晴、カバン取ってくるぞ」
「んー、了解。美沙ちゃん、ちゃんと待っててねー」
「うん」
一人先にグラウドに向かう志貴先輩。
はるるんは、志貴先輩に追い付こうとかけていく。
そんな彼らを目に映して、あたしは一言。
「優季に怒られちゃうかも……」
夜に来る彼のことを思い、肩身を震わせているのであった。

