「双葉、この机に置いといてー」
「う、ん、…分かった」
彼女は足をゆっくり動かし、机まで歩く。
マジで天使。
けど、少し気になることがある。
何故にチラチラあたしを見てんですか。
コトン、小さな音を立て、コップが入ったトレーが置かれる。
まだ彼女はあたしを見るのを止めない。
「えっと、双葉ちゃん。あたしは倉條美沙っていうの」
「倉條さん」
「美沙でいいよ」
「あ、はい。ありがとうございます美沙さん」
「さんはいいよ。なんか他人行儀じゃん?あたし、友達になりたいから、さ」
「……………」
何故黙るうぅううううう!?!?
え、何。友達になりたくないの!?
1本、ライン引かれてんの!?
初対面なのに、引かれてんの!?
こんな天使にも引かれんの!?あたし。
もはや、才能じゃね?
「…そして、あたしは世界の舞台で活躍するのであった」
あぁ。麗しきあたしの未来。
こんな日はきっと近いに違いない。
「……ご想像中悪いんだけどー」
「想像じゃない。未来予想図」
「いや、どーでもいいんだけどねー?双葉が引いてんだけど」
「………………」
ブロークンマイハート。
▼美沙ちゃんは2000のダメージを受けた。
▼game over 。
▼リセットしますか?
「何故にリセット」
リセットとか、ここまでやってきた事が水の泡になっちゃうじゃん。
経験値とか、アイテムとか。
「断固拒否ですね」
「美沙ちゃんの頭の理解の方が断固拒否だよーん」
「なんだと」
「そのまんまー」
「ぶっ殺す」
「やーん。物騒~」

