死神の花嫁




「何故吸血したんだ!
中毒性があるのは知っているはずだ。」

「分かってしたのだが、
どうかしたのか?」

「ッ!!!貴様っ!!
先代も先先代も、
妻にしかしなかった意味を忘れたか!!」

「要らなくなれば、殺せばすむ。」



冷血なヴォルドの言葉に
ウォルトは思わず攻撃を飛ばした。


が、バチッ!!!と音を立てて
跳ね返すヴォルド。


それにすら苛立ちを覚えた。



「シャロンが何をした!!」

「何を興奮している?
元は死ぬ運命だったはず。」

「生かしたのは貴様だ!!」


ウォルトはバチバチと手に火花を散らして
酷く恐ろしい顔をした。




「ふっ、言ったであろう?」

「何っ?!」

「あの娘は我から離れられぬと。」

「くっ!!」

「貴様が煽らなければ、
ああはしていないというに。」

「ッ!!!」

「まぁ、良い。グレド、連れて行け」


また椅子に座ったヴォルド。
グレドは御意。と、
ウォルトを連れて部屋を出て行った。