死神の花嫁



「ウォルトにはあの様な顔を見せて
我には見せぬということか」

「い、いえ。ウォルト様とは…」


ヴォルドは苛立ちを抑え切れずに
シャロンの真横の壁を殴りつける。


息を飲んだシャロンは、
更に恐怖で震え出した。



「死神、様。お、御許しを」

「っつ!!」


目を見開いたヴォルドは
酷く顔を顰めた。


バリン、バリンと。
窓ガラスが割れ、飛び散った。



「きゃっ…」


小さなシャロンの悲鳴。
ヴォルドはシャロンの首を掴む。


「ぅ、あ…」

「死神、だと?」


ギリギリ締め付けられる首。
シャロンの目は潤み始める…。


「ウォルトの名は呼べて、
我の名前は呼べぬと申すかっ!!」


ヴォルドが叫ぶと、本棚が全てを倒れた。