死神の花嫁


「どうした?
お主が此処へ来るとは珍しい。」


口ををナプキンで吹きながら
ヴォルドはウォルトを見た。



「シャロンに何をした?」

「何?」


明らさまにに不機嫌になるヴォルド。
ウォルトはそれに動じない。


「俺を見て酷く脅えた。
ヴォルドと見間違えたんだろう。」

「それがどうした。」

「泣いていた。」


ヴォルドを一心に見つめ、
ウォルトはいつになく真剣に言う。

そんなウォルトに苛立ちながらも
ヴォルドはふっと、鼻で笑った。


「目の前で3人程、殺した。
嗚呼、首も締めたか?
何にしても人間は泣く生き物だ。
気にする事はない。」

「シャロンを何のために
連れてきたんだ?」

「暇潰しだ。
丁度血を探していたからな。」


にやりと笑うヴォルド。
ウォルトは眉間に皺を寄せた。


「欲求の捌け口か。」

「そうだと言っている。」

「大切にしないなら、俺が貰う。」

「何?」


ウォルトの言葉に、
次はヴォルドが顔を顰めた。



「お主、何を言っている」

「シャロンは女だ。
邪険に扱うなら、俺が面倒を見る。」

「ふっ、戯けた事を。」


新しく出されたワイングラス。
ワインを口にしながら
ヴォルドは笑う。