「っ!ヴォルド様!?」 不意に掛けられた声。 ヴォルドはグラスを握り潰していた。 窓から見たのはウォルトの口付け。 シャロンの赤い赤い顔が脳裏に浮かぶ。 食事を取っていたヴォルドは 酷く苛ついていた。 「…力が入っただけの事。 気にするでない。」 脅えたシャロンの顔しか知らない。 静かに言うヴォルドだったが、 ラジルは顔を顰めた。 ヴォルドのこんな顔を 見るのは初めてだった。 「ヴォルド、」 部屋に現れたのはウォルト。 ヴォルドは平然を装った。