死神の花嫁




「シャロン様?お顔が……」

「っ、何でもないの。」

「今日はブラウニーにして
もらいましたの!
お茶の用意も出来ておりますわ!」


ロゼッタに手を引かれて
白い椅子に腰を掛けた。


注がれたお茶から良い香りがする。



「ありがとう、ロゼッタ。」



ふわっと鼻を抜けてゆく香りが
シャロンの気持ちを落ち着かせた。



「ロゼッタ、さっき
ウォルト様に会ったの。」

「まぁ!ウォルト様に?!」

「死神様の双子の弟だとか。
瓜二つで…失礼をしてしまったわ。」



ヴォルドと見構えて
明らさまに怯えてしまった。

その恐ろしさ故に名前も
呼ぶことが出来ない。
だか、ウォルトにした態度に
シャロンは少し後悔していたのだ。



「ヴォルド様ではなく、ウォルト様なら
大丈夫ですわ!」

「え?」


ロゼッタはブラウニーを切り分け、
シャロンの前に置いた。



「ウォルト様はお優しい方ですもの。」

「……仮に、死神様だったら。
私はどうなっていたの?」


あ…と、俯くロゼッタ。
殺されていたとシャロンは察した。