「もう、優唯ってば夢がないなー!
あたしは、異世界とかに行って
イケメンな王子と運命の恋に落ちる…
とかしてみたぁーいっ!!

「…歌音、少女マンガの読みすぎだから。」

まぁ、夢見がちな乙女の歌音も可愛いけど。

それに比べたら、私なんてつまらない
人間なのかも…?

ーーーキーンコーンカーンコーン…

「あ、優唯、ヤバイよ!もうHRはじまっ
ちゃう!!」

「走れ~!!」

そう言って、歌音と笑い合いながら駆け出した…。

これから起こる、私の「平和」をぶち壊す
出来事になんて気づくよしもなかった。