「あたし、櫻庭くん呼んでくるぅ。
授業、あと少しで始まるしぃ?」
ふいに聞こえたその声が、私の身体中に
鳥肌を立たせる。
声の方を見ると、やっぱりあの人か…。
くるくるに巻かれた明るい茶髪。
ごてごてに盛られたメイクと、きつい匂いの香水。
パンツが見えそうなくらいに短いスカート。
…クラスいちの派手派手ブリッコギャル、
小鳥遊 奏楓(たかなし かなか)。
(私、この人ニガテなんだよなぁ…。)
狙った男は必ず落とすことで有名な小鳥遊さんは、男子から好かれ女子から嫌われる
典型的なクラスのアイドルタイプ。
私は、嫌いではないけれど、陰で他人の
悪口を言っている彼女を見てから関わりたくなくなった。

