……予感的中。

確かに私の左側は空いてる。

だからって、ここにしなくても…!

櫻庭君が歩いてきて、目の前で止まる。

見上げると、端正な顔が私を見下ろして
いる。

「…お前、名前は?」

「……は?」

なんだ、この人は。

初対面から「お前」呼ばわりしないでよ!

「名前。」

…イライラ最高潮に達しました。

「……烏丸。」

「下の名前は?」

苗字だけ答えると、すかさず言われる。

あーもー、ホント何なの。