不思議に思っていると、住田先生が黒板に 『櫻庭 芥』と書く。 「転入生の、櫻庭 芥(さくらば あくた) 君だ。皆、仲良くな。」 さくらば あくた…? 変わった名前。 「じゃ、櫻庭。自己紹介してくれ。」 住田先生に促され、櫻庭君が口を開く。 「…櫻庭 芥です。よろしく。」 ……………。 そ、それだけ!? もっと話すことないわけ? 「おし、じゃー、櫻庭の席は、と…。」 教室を見渡す先生の目が、私で止まる。 まさか……。 「烏丸の隣が空いてるな!そこに しよう!」