そして、今の私も圧縮寸前。
「未来ちゃーん!俺にチョコくれー!」
「俺も!」
何故だか私も囲まれてしまう異常状態に。
「ふぅ...やっと抜け出せた...。」
あれ?
澤菜君が、大きなビニール袋を持ってこちらに歩いてくる。
「え...澤菜君、何そのゴミ袋!?」
なんだか、チョコの箱がたくさん入ってる...?
「あー、もらわねーとアイツら騒ぐから、一応もらった。」
「ふーん...。」
「で?砂本のは?」
澤菜君から、待ち構えているような笑みが生じている。
「はい!バレンタインデーです!」
そう言って私は、昨日苦労して作った手作りチョコを渡す。
「ありがとっ!箱の間からいい匂い...。」