なによ。私がなんだって言うのよ…
小さくお母さんを睨む
でも、テーブルに朝ご飯を並べているお母さんはそんなことに全然気付かない
私は朝の挨拶もなしにテーブルのそばにある仏壇に手を合わせた
「お父さん、おはよ」
「あら。お父さんには挨拶するのね」
嫌味たっぷりの言い方をされて、私は更に機嫌が悪くなった
すると元お父さんの書斎から幸人さんが新聞片手に出てきた
「美咲ちゃん起きたんだね。おはよう」
幸人さんの挨拶も知らんぷり
仏壇に手を合わせ目も瞑り、聞こえていないふりをした
ハァ、とどちらかの溜息が聞こえた

