「そうや君…ありがとう」
「そうや君と会えて、ホントに良かった」
「いつも良くしてくれて、とっても感謝してる」

「大切なそうちゃんの弟の、そうや君……」


「誰よりも……大好きだよ…」


「幸せでいて…」

「これから先、私とそうちゃんの分も長生きして…」


「私…そうちゃんと待ってるから」
「大人になったそうや君と会えるの、楽しみにしてるから…」


お別れみたいなメールになってゴメンね。

でも、もしかしたら、生きれてないかもしれないし、
何か守れそうもない約束を、してしまってるかもしれない。


そうや君……
もしも、そんな約束をしてても、
どうか、気に病まないで下さい。


私は、とても幸せだったから。
ママが私に生きることの素晴らしさを、味あわせてくれたから。

だから、中途半端なまま命が終わっても、
後悔はないようにしておきたいの…。


そうや君の心にも、わだかまりを残しておきたくないの。


…君はこれからも生きてく人だから。
命がある限り、自信を持って生きていって欲しいから。


約束した君へ


未来を君に返します。
私との約束が、もしもあったなら、
どうか忘れて下さい。

覚えておかなくても、
私は怒ったり、泣いたりしません。


大切な命を
精一杯駆け抜けて生きて。

それが私の願い。
それだけを約束してね……


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…葬儀の後、見せられたメール。

差出人名の最後にあった絵文字は、

照れ笑いした、ウサギの顔だった………





Fin