「この高校に入学したかってこと?」
私の言葉に、うんうんと頷く柚葉。
確かに妹は居るが、まだ中学生で、高校に居るはずがないし…
「いや、入ってないよ」
そう答えると柚葉はあれー?と頭を傾けた。
「いや、さ?今年の1年生でみつに似てる子が居るんだよねー?」
「え?」
私に?と自分を指さすと
「そう。みつに」
と、柚葉は再び頷いた。
「髪は?」
「ショートウルフ」
「眉毛は?」
「細め」
「身長は?」
「みつより高いし足長…」
最後の答えを言っている最中に、柚葉にゲンコツを一発おみまいした。
いたた、と頭を抑える柚葉を尻目に、どんな子だろうとあれこれ想像が巡る。
まあ、私に似てるなら生意気そうな子だろうなーと思い、関わらないようにしようと密かに胸に決めた。
