君と波




私には、理香が何でむっとしたのか分からなくて、理香を無視して再びベットへと入った。



可愛い子なんて、そこら辺に居る。



本当のことじゃん?


目がクリクリで肌が白くて、ふわふわしたお菓子みたいな女の子。


そんな子沢山見てきた。



でも、所詮見た目だけ。


何とも思わない。



だから、今年の新入生にも私は全く期待していなかった…。




「みつはあたしのだからね…?」



私の背中に小さく呟く、理香の言葉の意味なんて全く気が付かなかったんだ…。














ーーーーーーーーーーーーー





次の日学校へ行くと新しい顔が沢山揃っていて、みんな高校生だからと化粧をしたり髪を巻いたりしていた。



「確かに可愛いけど…」



みんな本当に同じにしか見えない。



来る者拒まずだが、自分からは行かない性分の私はさっさと教室へと入った。




「みつ〜!」



朝からハイテンションで私の席まで来たのは親友の柚葉。


柚葉とは高校になってからの仲で、唯一私が誘われても(そんなこと有り得ないけど)誘いに乗らない女。



「朝からうっさい〜」


「だってさ!めっちゃ聞きたいことあったんだもん!」



そう言いながら私の顔を柚葉はまじまじ見つめてきた。




「ななな何?」


思わず後ずさりする私。



「みつ、今年妹入った?」



「は?(笑)」



突然そんなことを聞かれ、思わず半笑いになる。