君と波



「珍しくご機嫌だな〜って思って?」



「別にいつも通りだし!」




そう言って急いで自分の部屋まで行った。


そしてベットに倒れ込み、はーっと溜息をついた。




“珍しくご機嫌”



確かに華と出かけることが決まって、楽しみだなーって思ったけど


早く明日になんないかなとか思ってる自分が居るけど…



でも、どうしてか分からなくて


あと少しで分かりそうなのに、何で華のことをこんなに考えているのが分からなくて…



「きもちわる」




ポツリと、そう呟いて目を静かに閉じた。


瞼の裏に華との明日を浮かべながら…

















次の日、待ち合わせたのは近くの大きなショッピングモール。


待ち合わせの時間になってもなかなか華は来なくて、次第にイライラして来る。


いつもなら、こんなに待たされたら帰るけど



「あと5分待ってやる」



そう思った時だった