ミンミンミン
「じゃあな」
って言って私に手を振った君はもう何年も見ていない。
今何処にいて何をしているんだろう…。

夏はスイカ食べ競争、海で魚釣り、パヒコを2人で割って食べたこと、たくさんの思い出があった。
とくに、2人で作ったサイダーは格別においしかった。
…そんな思い出でも何年か会ってないせいか薄々忘れてきてしまった。

アイツの事は大好きだった。
告白した事もあったが、小さい頃から一緒にいるせいか「何の練習?」とか言われて一度も本気にしてくれなかった。
けしてふられたわけもなく、よくわからない気持ちをかかえながら、中学生にあがっていった。

しかしアイツは家庭の事情で転校していったのである。
そして、長い長い夏の思い出では、ここで終わってしまった。