キーンコーンカーンコーン…

チャイムが鳴り響くと同時に、担任と思われる一人の男性教師が、勢い良くドアを開けて入ってきた。

「はい!皆席に着けー。今日から1年3組を受け持つことになったー」


その男性教師は、右手に白いチョークを持ち、新しい黒板に自分の名前を縦に大きく書いた。


「宮前 恭介です!1年間よろしく!」
ミヤマエ キョウスケ


元気な挨拶を終えると、教室中のあちこちから、パラパラと拍手が聞こえた。



「えーと、まずは、、、入学式に指名点呼があります。なので出席番号順に名前を言うので、返事をして下さい。じゃあ、一番相河 琉希くん!」



「はい!」


「伊藤 加奈子さん!」

「はい。」


・・・・・・・………。


次々と名前が点呼されていく。あと二人で私の番だ。

「原石 彼方くん」
「はい! 」

「刃渡 未唯さん」
「はい!」

私だ!第一印象をだいじに。大事に。

「陽田 雨さん!」
ヒヨタ アメ

「は、い!」

ぎゃーぁぁァあ!やってしまった………。


緊張しすぎて声が上ずった~〜!!