「…あれ?藍兎香水つけてったっけ?でもこの匂い女物…?」


『へ?あ、あぁ。女の人もたくさんいたし、それでついたのかも』


「…キスマーク」


ワイシャツにはキスマークがついていた
知らないうちに


「ばかっ!知らない!」


『ちょっ待てって!確かに酔ってたし、記憶ないけど、俺はお前以外と何もしたくないって』

「……」

『那奈にだからキスとかすんだからな?』

「…ほんとに?」


『ほんとだから泣くなよ…』

抱きしめるが、匂いが気になるだろうとワイシャツを脱いだ


「っ…これはこれで恥ずかしい」

『はぁ?仕方ないだろ。てか許してくれんの?』

「…何もしてないんでしょ?」

『してねぇよ』

あーくそっ
らしくないぐらい心臓動いてる


「心臓バクバク」

笑いながら言われた

『お前だからだろ!!』



「ふふ…許してあげる」

そう那奈は言い終わるとキスしてきた


ほんとにこいつはずるい



今日も愛してる



【番外編1.藍兎のとある日 完】