HALF MOON STORY




そして責任や不安にいつも



悩まされているものだと



元々穏やかで



人当りも良くて



安心感を感じさせる



方だ



仕事もその方がいたから



上手くいっていたみたいな所があった



先輩が呟く



「こんな話急に進めないで欲しいわ



暫く残業増えるかもよ」



そうニヤリと笑った



別の課の人が



困った顔をした



残された人達が



どんなに大変かなんて



早期退職を言いだした人達が



考えてるなんて本当



思えない



だから余計に



痛快だ



その痛快さが



先輩や私達を



笑顔にしていた







その人は多分色んな事を



経験してきた上での



あの軽やかさなのだと思う



けれど



時には大切なものかも



しれない




そう思える




何だか私の方が



ちょっと恥ずかしくなった



自分の人生を



ずいぶん大袈裟に考えているのでは



ないかと



その時



ポケットの中のスマホが



音を立てて振動した



多分ハルだ



気がつくとお昼近くになっている



トイレに行くような顔をして



ロッカールームへと



席を立つ



先輩達はまだ話続けていた



廊下を抜け



ロッカールームへ入る



奥には長椅子が置いてあり



休憩ができるようにしてあった



皆好きな時間に来て



椅子で休憩をした



時にお土産の試食会になったり



お弁当を食べる場所にもなった



椅子に座り



スマホを覗く



やはりハルからの



行ってくるのメッセージだった