HALF MOON STORY




母の倒れた時期が



丁度、年度末決算の時期で



殆ど会社にいた時だった



そんな大変な時



父は一人でよく頑張ったと思う



心配もあっただろうに



パートタイムの仕事もしながら



母の世話もしていたらしい



そんな父が有難く



またとても頼もしく思えた



「今日はこんなふうだから



遊びにいけないけど



外出してもよくなったら




遊びに行こうな」




そう言って父が笑う



「それより、俺たちのほうが




早くあの世に行くんだから




良い人見つけて連れてきて



欲しいな」



そう言って



ニヤリと笑う



「ま、上手くやれよ」



私は返事に困り



曖昧に笑う



まだまだ自分のことで



精一杯の自分



未来の事も



今日の事も



全く想像したことなかった



想像しても



自分に都合の良いことばかり



だった様な気がした



時間は待ったなしで



流れているのだ



とりあえず



父と別れ



自分の部屋のある隣の町へと




車を運転することにした




突然ぽっかりと空いた時間




とりあえず




運転を楽しむことにした




せっかくのお休みだ




あまり




考えごとをして時間を無駄に




過ごしたくなかった




その日はとても




良く晴れていた




帰り道の途中に




フラワーパークがあることを




思い出した




今日はそこで



お弁当を食べよう




そう思いついた