「ハルくんはそんな事
言わなかったよ
ねえ、愛果
ハルくん
いつ帰って来るの」
ヤバいよ火の粉がこちらに
飛んできそう
それにそれは
私が一番知りたいんだけど
酔っ払いほど
正面から向き合うのに
めんどくさいものってない
そうだね、いつかなと
受け流す
すると今度は圭介が
私を助けてくれた
「愛果が一番知りたいに
決まってるだろ
聞くなよ、そんな事」
ちょっと、圭介くん
フォローにあんま
なってないよ
あーめんどくさい
私も酔ってるわ
なんか答えるのめんどくさい
しかも痴話喧嘩も入ってくるし
とりあえず、車に
乗せてもらっている私としては
当たらず触らず大人しく
ってホントは眠いだけ
なんだけどね
会話はお二人にお任せと
いうことにして
目を閉じた
「あーあ、パームビーチのパスタ
最高なんだけどな。
お酒もあって、生で音楽聴けて
今日みたいな日にはちょうどいいのに。」
うっ、耳が痛いわ
ごめん蘭
すごーく良く解るよ
だって、私だってそんな日
よくあるもん
正直、パームビーチに行けないのは
辛い
仕事にかまけて
気付かない振りしてたんだ
「ごめん、愛果
蘭の奴、俺にハルさんと
パームビーチの話ばっかするんだよね
よっぽど気に入ったみたいだよ
あのお店」
圭介が今度は真剣に
かばってくれた
「俺的には、別の男の話
聞くのあんまりいい気しないんだけどな。
まして、愛果の大切な人だろ。」
そう言って助手席を
のぞき込む
「寝てる、仕方がないな」
そう言って笑った
私も笑った

