HALF MOON STORY





そのメッセージを見終わったあと




私はそこでしばらく泣いていた



身を引き裂かれるような



悲しい涙ではなく



ハルの優しさが心に届き



あなたのいない寂しさを



洗い流してくれた



動画の中で笑う彼



私の為に鳴らしてくれた



楽器



どれもみんな



ハルの私への愛情が伝わってきた



気の済むまで泣いたので



心は穏やかだった



おんぷを抱いて




夜の街へ出た



晴れた夜空には



星が輝いていた



私はハルにメッセージを




書きながら




自分の部屋と向かう



ハル素敵な演奏ありがとう



こちらは晴れていて



星がよく見えます






演奏を終えたハルから



返事がすぐに来た



暫く



ラインでメッセージの




やりとりをした



楽しかった




部屋にはあっという間に



着いてしまった



家に着いた私は




おんぷをベットの横に置いた



以来おんぷはうちの子になった






それからしばらくして



ハルが帰ってきた



そんな時はおんぷと一緒に



彼の部屋を訪れた



けれどハルは



次の日の朝には



東京に戻って行った



そんなことが何回かあった



短い時間だったけど



逢えたのが嬉しかった



ハルも嬉しそうだった



それでも



何かが足りないと



痛切に感じる時がある



それが何なのか



自分でもよく判らなかった