HALF MOON STORY




私たちはお互いを確かめあうように



ソファの上で愛しあった



彼の手が私に触れる



頬に


髪に


肩に


私はあなたのすべてを見逃すまいと


天井の照明で、できた影に



ぼやけた彼の顔を見つめる



逢えなかった時間に



積もった寂しさを溶かすように



そしてまた、多分暫く逢えなくなってしまう



その時の為に



あなたが私に触れる度


あなたにの瞳に浮かぶ


幸せそうな光が


眩暈がするほど私を


幸せにしていく


その笑顔を決して忘れたくない



これは夢じゃないよね




あなたに逢うことができず



寂しがりだった自分の両手が



あなたに触れたくて



その笑顔に触れる



その暖かい頬の感触を感じて



初めてあなたの存在を信じられた



それが私を安心させ



自然と笑顔が溢れてくる



その笑顔に誘われるように


彼の唇が


私の唇を確かめた


何度も何度も


繰り返し繰り返し


手が


唇が


全身の肌が


あなたを確かめ


私を確かめた



それがなんだか



くすぐったくなり


私は笑い出す


私の唇からどうしようもなく



洩れてくる


熱を帯びた吐息を



誤魔化したくて


でてくる笑い声





その温められた空気が


彼の耳に届くと


彼の顔に


満足そうな笑顔が広がった


ちょっと意地悪な


イタズラ好きな



いつものあの笑顔だった



ああ、いつものハルだ



私は少し悔しくなって



彼の首に手をまわした



そしてその笑顔を引き寄せた



もう許してやらない



あなたが私を味わい尽くすのと



同じように



私もあなたを味わい尽くすと



心に決めた



どんなに離れても



決してあなたを




忘れてしまわないように