HALF MOON STORY




バランスを崩した私は



ハルの腕の中へと落ちていく



そのはずみで目を閉じる



ハルの右手は私の腰のあたりに回された



私の右手を引っ張った左手は、その手を離し



私の首の付け根を支える



行き場を無くした私の右手は



ハルの首にしがみついた



そして左手も



ハルの唇が、優しく私の唇に重なった



あの日、あの時と同じ



優しいくちづけだった



でも今回は違う



唇が離れた時、彼の瞳を覗きこむ



優しい、でも切なげなその瞳



あなたにそんは表情をさせているのが



自分なのだと強く感じた



そう感じた時



胸の中になんとも言えない




幸せが広がった



そして、私の瞳にも多分



同じ切なさが浮かんでいる



お互いそれに気が付いた



だってあなたの顔に



幸せそうな笑顔が浮かんだから



その笑顔は



私も微笑ませた



大好き


この言葉しか頭に浮かんでこない



言葉にしなくてもわかるよ



あなたもそう思っていること




言葉がなくてもお互いの気持ちを



感じる事ができる



その幸せに、躰の奥の方が



熱くなるのが分かる



そして熱を帯びる



もう二人とも止められなかった