私を殴った総長の要は
少し息が上がっている


「裏切り者。出てけ」



それでも私を冷たくにらんで
きっともう信じてはくれないだろう


周りを見渡しても
皆似たような表情をしている



「葵…ちゃん…っ!」

「来ないで…っ…お願い…」



私が声をかけると葵ちゃんは
体をビクッとさせて私を拒絶した




何もしてないじゃん
私。