屋上へ連れ出した私は彼を放るように、手は振りほどかれたが私は彼が逃げないように扉の前へ。っていうか、息絶え絶えなんだけど。
久しぶりに走ったかもしれない。全力だったかもしれない。だったらもう全力でいくよ ここまで来たんだもの
「なんだよ!何がしたいんだよ!おまえ!」
「聞いて、ほしいことが、ある!聞いて欲しいことが、ある!!」
二度目。私は放課後の屋上で強く叫んだのが二度目。私の声は彼に届いたのか「…んだよ、」みたいな呟きを残して、彼は右頬を掻いている。
「その前に、、いきなり私は踏み込むのは嫌だ!」
私は歩み寄り、数歩で立ち止まる。そこから一歩下がって、靴を脱いだ。
