「花、起きなさい、ごはんよ」


  気付けば朝。結局昨日、私は彼、狭間 式の事を一日中考えてしまった。夕食でも風呂でも深夜のアニメ見てる最中でも。いつの間にか夕食を終えていて、いつの間にか風呂に入っていて、深夜アニメを見て寝ていた。 夕食の献立もアニメの内容も何一つ頭に入ってこない。


 「わかった今行くよ、お母さん」


 彼は大切なモノを失った。そのせいで彼は生き甲斐がなくなった。

 私は赤の他人で、彼が同学年だなんてすらわからなくて。


 そんな彼の言葉が、願いが私の胸に未だ突き刺さっていて


 私はどうしたいのか。


 彼へ何がしたいのか。