一ノ瀬さん家の家庭事情。

りっちゃんはまたまた何も言わずに、黙ったまんま。

やっぱり何か隠してるんだ!

でも、何なんだろ…

あの素直なりっちゃんが、嘘なんか付けないりっちゃんが、エイプリルフールにはいつもみんなに騙されてるだけのりっちゃんが、頑なに口を閉ざす秘密。

すごく、すごーーーーく気になる!

「愛、ハンバーグ焼くの手伝うよ、ほら貸して。」

優兄もそれ以上は何も言わずに、フライパンの用意をしてくれる。

人には言いたくないことって誰しもあるよね、たとえ兄弟でも。

「うん、うまい!愛のハンバーグは世界一だな!」

夕食の時はいつもの明るいりっちゃんに戻っていた。

「母さんに似てますます料理もうまくなってきてるよね。」

優兄にもそう言われて、あたしは気分上々。

「ま、顔は母さんの足元にも及ばないけどな!」

また余計なことを言うのは!

「うるさい!」

「でもさ、愛ってどっちかって言えば母さんよりも唯ちゃんに似てるよね。」