一ノ瀬さん家の家庭事情。

でもこれからどうしよう…

三月だからまだ寒いし、こんな時間から友達の家におじゃまできないし…

携帯はポケットに入れっぱなしだったからあるにはあるけど…

やっぱり簡単に認めてもらうことなんて無理だったかな。

とりあえず、学校の近くのコンビニに入る。

はー、温かい…

晩御飯、途中できちゃたからお腹も空いたまま。

肉まん、美味しそう…

でもお金ないし…

「あれ、一ノ瀬さん?」

仕方なく雑誌を立ち読みしていると、後ろから声をかけられた。

この色気を含んだ、心地の良い声に何度授業中に眠らされそうになったことだろう。

「神崎先生!」

「こんな遅くにどうしたの?」

どうしよう、いくら叔父だからといって、先生。

彼氏ができたことを反対されたから思わず家を飛び出してきましたー、なんて…

「でもこんなところにいたら補導されちゃうよ。とりあえず…」