一ノ瀬さん家の家庭事情。

「愛はなにつくるの?」

ほのちゃんが雑誌から顔を上げて言う。

「うーん、今年はね、バスケ部のみんなやクラスのみんなにはミニカップケーキと、あと玲の誕生日ケーキに毎年チョコレートケーキを焼かされてるからそれも作んなきゃ。」

玲ってば市販のを買えば?って言ってもこれだけはあたしの手作りがいいらしい。

「ふーん…で、ほ、ん、め、いは?」

ほのちゃんが含み笑いをしながらニヤッとした。

「ほのちゃん!」

あたしは思わず教室内をキョロキョロ。

だってもし聞かれたら…

「大丈夫よ、聡太なら日直の仕事で職員室行ってるから!」

黒板を指さしながら言うほのちゃん。

「ついに告白、するんでしょ?」

ほのちゃんの言葉にあたしはコクンと頷いた。

何回も何回も失敗した。

勇気が出せなくて、自分から遠ざかってたこと。

でもそれも今回で終わり!

ついにあたし、一ノ瀬愛は浅丘君に告白することにしました!