「うん!大丈夫だよ!ありがとう!」

みんなが大好きだって、わかったもん。

「そっか、なら良かった。」


家に帰るとなんだか焦げ臭い匂い。

それはキッチンの方から。

「ちょっと、なんか焦げてない?」

「おお!俺がトイレ行ってる間に、魚が焦げてる!」

真兄が急いでグリルを開けたけど、もう時すでに遅し。

部屋の中は煙臭い。

「もー!窓開けるよ!」

窓を開けると、雨の匂いがした。

明日、雨降るのかな。

傘持っていかなきゃね。

「おい、愛!グリルってどうやって洗うんだ?」

グリル洗えないくせによく魚をグリルで焼こうと思ったね。

グリルを洗いながらも、頭の中は浅丘君と
久住君のことでいっぱい。

知りたいけど、首突っ込み過ぎるのも良くないよね…

あたしなんてしょせん浅丘君にとってはクラスメイトで、マネージャーにしか思ってもらえてないんだろうしな。

一難去って、また一難。

悩みは尽きない、一ノ瀬愛なのでした。