ずっと君を






昨日、越したばかりで相当疲れていたのか、または泣き疲れたのかはわかんないけど、あれからまた直ぐに部屋に戻り寝てしまった。


目が覚めると、窓から朝日が差し込み小鳥のさえずりもチュンチュンと聞こえてきた。


起き上がって窓を開けると、今まで住んでいた場所とは比べ物にならないくらい澄んだ空気が部屋へと広がった。


車が走る音すら聞こえず、静かに心を落ち着けてくれる。


ここに来てよかったと、少し感じた。


一時外の空気を胸一杯に吸い込み、おばあちゃんの所に行こうと1階に降りていこうと歩き出した。


でもリビングに近づくにつれ、鼻を啜るような音がした。


「おばあちゃん……?」


小さな声で呼んでみてもなんの反応もなかった。


ただおばあちゃんは写真を握り、泣いていた。


その写真には、パパとママと琉亜が映った写真だった。


おばあちゃんは悲痛な顔でその写真を握り締め、琉亜の存在にすら気付いていなかった。


それほど、泣いていた。


やっぱりあたしのせいだ。


おばあちゃんが泣いているのも。


パパとママの人生を終わらせたのも。


全部ぜんぶ、あたしのせいだ。


耐えきれず、あたしは家を飛び出した。


ごめんなさい、ごめんなさい。


どこだかわからない森を走った。


ごめんなさい、ごめんなさい。


息が上がり、足がもつれて転んでしまった。


「ふぅぅうう……っぅっう……」



目から大粒の涙ご大量にこぼれ落ちた。


別に怪我が痛い訳じゃない。


心が痛いんだ。


もう、どうしていいのか、わからない。