ある情報屋。





4月の終わり頃の今、私は繁華街にある一軒のBARに向かっている。


私はそこのBARで情報屋をやっている。


まあ、簡単に言うと情報を売ってお金を稼いでるってこと。



繁華街の裏通りにあるそのBAR。

名前はAQUA。


その扉を開くと、カウンターから声が聞こえた。


「おー、葵ちゃん久しぶり。」

いま声を掛けてくれたのは、このBARで働いている大輝くん。


大輝くんは私のお母さんの弟。

つまりおじさん。


昔はどっかの族に入ってたらしくて、怒ると殺気がすごくて怖い。



「あっ、大輝くん久しぶり。」

「ははっ、高2になっても変わんないな」

「大輝くん?」


ここでは、歳は20ってことになってるから大輝くんの言葉に ちょっと低めの声で
答えた。


「あー、ごめんごめん。いつもの?」