私たちはブランコに腰掛けた。

奏(何でブランコなんだよ…。)

優心「俺、お前と1回こうやって遊んでみたかったんだよねー」

奏「はあ?…何それ…どうゆう意味だよ…。」

優心「そのまんまだよー 深く考えんなってーっ」

ヤツはニコッと笑い、立ち上がった。

ガシャリ。

何故かヤツは私の乗るブランコの鎖に手をつき、しゃがんで視線を合わせてきた。

優心「ねえ奏。」

奏(???? 何コレ…)

優心「好きな人とかいないの?」

何故か体が火照ってきた…。

奏「は…?」

優心「まあお前に限ってそんなことはないかぁ(笑)」

奏「聞くだけ聞いといて自己回答に満足すんなよ…。」

本当に何なんだコイツ。

奏「とか言うアンタは?いないの?」

優心「俺はー…今は別に。」

するとヤツは立ち上がり

優心「だって俺ー モテてるしぃっ?」

と言い両手を挙げてピースをした。それも思いっきり。

その様子を見てあきれた私はとても冷たい視線を送った。

優心「え…?視線痛い!痛いから! わかった!調子乗りすぎた!」

まったくコイツは何なんだ…

~♪ 5時半を告げるチャイムが鳴った。

優心「あ、もうこんな時間かー。」

奏「本当だ。帰るね。」

優心「送ってくよー 暗いし」

奏「いや、いいよ 大丈夫。」

優心「あ、そう? じゃあまた明日ね!」

奏「うん。またね。」



――――――

家に着き私はやることすべてを片付け、お風呂に入った。

気づけばもう時計の針は11時半を指していた。

ベットに入り先ほどの優心のことを考える。

あんなに異性の顔が近いのって初めてだ…。

あれ、思い出しただけで顔が赤くなってきた。おかしい。

これは、なんだ…風邪…? なわけない…

でも今日楽しかったかも…。

奏「?! 何考えてんの私?! うわあああああああ」

もうわからない…。これは明日風香に相談だ…。

そう思って私は眠りに付いた。