「お兄ちゃん、一応やめてあげて下さい」

「…ところでアクア、俺達はお前に用がある」

「無視すんな!」

「星の声が聞こえるというのは本当か」

真剣なホセに小首を傾けアクアが微笑む。

「それが何かあるんですか?」

「大ありだ。それでお前の身長が伸びないわけが分かった」

ふい、とクラウンはそっぽを向いてすねている。

振り返ってクラウンを見たホセはバチッという音を立てて倒れた。

「ホセ、クラウンにメロメロですね」

しょんぼりしてアクアは蘇生魔法を使ってホセを復活させた。

「どっかで見たよこのシチュエーション」


「可愛い…拗ねてる…」

放っておいたらいつまでたっても眺めていそうなので諦めてホセを殴り飛ばし、クラウンを座らせてウィングはため息をついた。

「イタい」

「病むのは後にしろこの“常”情緒不安定野郎が!!」

「はイ」

「わお素直!」

「何なんですか!?私の身長が伸びないわけって!」

「アあ、そノはなシカ」

「ウィングのせいで狂っちゃったですよ!」

「だから冤罪だーーーーー!!!」

焦点の合わない瞳でふらふらしているホセをクラウンが捕まえてせっせと揺さぶるとなんとか正気に戻り、話を戻した。

「クラウン愛してる」

「もっと戻せやアホ」

やはり少しおかしいホセはニコッとわらった。