「おはようクラウン」

朝起きれば目の前には綺麗なルビーが。

じゃなくてホセの眼。

「早く着替えて来いよ?メインルームに食事用意しておいた」

手馴れてる。

そう思ったのは果たして私だけでしょうか。

だって、OKしたの昨日だよ?

昨晩だよ?


ところで、私の部屋はもちろん無駄に大きい。

リビング、寝室、キッチンはもちろん

洗面台

脱衣所

浴槽

クローゼット丸一部屋

本棚丸一部屋。

プラス使ってない部屋が四、五部屋ある。

家電とか山のように。

ホセが改造した掃除用のレーザーロボットがフラフラしてた時はさすがに引いたけど。


「あ、起きたのか」

さっきもいったでしょ、と返せば、さっきはおはようだけだったからって。

へんなの。

「朝は軽いものがいいだろ?」

そういってコトンと置かれたのはフランスパン。

とコーンポタージュ。

キッチンにはなぜか粉。

まさかパンから作ったんじゃ…

「あたりまえだろ」

何時に起きたのホセ。

今六時半なんだけど。

「美味しい?」

本気でほっぺた落ちそう。

「よかった」

満面の笑みで笑うホセ。

うん、いろいろ御馳走様。

「じゃあ俺は仕事だから。すぐ戻ってくる」

こんな早くから仕事に行くんだなーなんて。

「片付けは俺がするから大丈夫だ」

え、悪いよ、そんなにしてもらったら。

私なんかめっちゃ可愛がられてる?

「ゆっくり食べてろ」

ぽんぽん、と私をなでるとホセは部屋を出ていった。

もちろん残る私は、真っ赤になってたんだけど。