パーフェクトフィアンセ

問答無用と言わんばかりにずいずい歩いていくホセに私は黙ってついていく。

「…」

互いに無言で、それも数分。

「クラウン、本当に良かったのか?」

言わずもがな何を指しているのかわかって、私は言った。

馬鹿じゃないの、当たり前でしょ。

ホセは言葉を返さず、無言で歩いた。

斜め上のホセの顔を見つめたけれど、結ばれた唇は開きそうになかった。

羨ましい位に白い肌は、赤髪黒服と相対してよく映えていた。

…ホセ、綺麗。

思わず呟くと掴まれた腕が僅かに力が強まったのを感じとった。


「…お前も綺麗」

無表情に私を見下ろして呟かれた言葉は表情とは反対に暖かい。

視線を合わせようと上を向くと一瞬の後逃げるように腕が強く引かれて視線が外れる。


ものすごく会議には行きたくないけどホセの異常な怪力に勝つ自信は私にはないし、逃げても職務に対して異常な執着心のあるホセを傷つけたくない。



何より、異常なまでに綺麗なホセをいつまでも見ていたい、なんて。

言わないけどー♪


「何浮かれてるんだよ」

別にーと返すと変なやつ、と言われて笑われた。