嘘だと思いた"かった"。

嘘じゃないって、気が付きたくな"かった"。

パァッと、それこそ花が咲くように笑ったクラウン。

俺は首をかしげ、クラウンを見ていた。

ちょっとは進歩したじゃんか。

嬉しそうにギュッと俺に抱きついたクラウン。

アクアはムッとしてクラウンを俺から剥がした。


「ズルイですよ…っ!」

呆気にとられる俺にウィングは意味深に目配せしてきた。

「私せっかくここまで来たんですよ!
今日は私がホセといるんです!」

………なんてことだ。

負けじと言い返すクラウン。

俺は視界がブラックに染まった。



何で"優しくしてくれてる"んだろう。


それは俺自身が、向けられた好意を初めて受け入れた瞬間。


それはまるで幻覚。

なんて幸せなんだろうと、今更ながらに俺は思った。

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問 優しさは幻覚の"よう"

[解]

"それ"を仮定すれば

=優しさ。
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勘違いしていていい?