ふわり、微笑んだ優しい笑顔は俺を魅了していく。

不意に思う。

一人だけで支配したいと。

でもいい。

小鳥は青空を飛ぶから自由で、

子犬は首輪をつけていないから愛らしいのだから。


綺麗に整った顔たちの彼女は、確かに宇宙一を名乗るのにふさわしい。

なぜ、俺といるんだろう。

お前はきっと、どんな男でも魅了できるのだろう。

なぜ、俺に決めたんだろう。

なぜ、

何故

ナゼ。

きっとお前の優しさがそうさせたのか。

それが最もな、結論。

でも安心しろよ。

いつか、俺といて良かったと思わせてやるから。

いつか、お前が心から俺を好いてくれるように。


頑張るから。


いつか。

いつか。

いつか。

俺を、愛して。

せめて、好きでいてほしい。



どうしたの、なんて笑う。

また、あの笑顔で。

無邪気な笑顔を汚したくないとこれほど思ったことはない。

綺麗。

綺麗。

「考え事だ」

答えれば不思議そうに首をかしげて微笑んだ。

何、考えてたの?

と囁きながら。

もういっそ狂人めいている俺にとって、そんなの愚問だろ?

決まってる。

お前のことだよクラウン。


人はこうやって狂っていくのかと思えるほど、激しい恋。

叶えてくれたのは、お前だから。

優しいねなんて言うから、全てが壊れていきそう。

それほどまでに、俺は狂った。