パーフェクトフィアンセ

…三年前…

ウィングは天国の花畑にいた。

そして座り込む天使もとい最高神の一人娘を前に途方に暮れていた。

「…で、なんで泣いてるわけ」

だって生きたくない行きたくない逝きたくないと漢字も脈絡も滅茶苦茶な言い訳をつなげるクラウン。

ウィングは諦めかけてあーと頭を無茶苦茶に引っ掻いた。

「どうしたいんだよお前は!!」

死にたい死にたくない死にたい死にたくない。

と、やっぱり滅茶苦茶。

「どっちだよ!」

どっちも。

「無理だよ!!」

どうやって死にながら生きるんだ。

または生きながら死ぬんだ。


「とにかく何が嫌なんだ!」

帰りたくない。

「よし。で」

会いたい。

「誰に」

みんな。

「俺いるし!!」

ちなみにみんなとはアクア、ホセ、ウィングのこと。

ウィングはいるが数には入らない。←

理由は、

ウザいしチャラいし弱いから。

「最悪だお前」

ちら、とクラウンはウィングを見て鼻で笑った。


「おい~!」

鼻で笑うなどういうことだとウィングはクラウンに詰め寄った。

どの口が言うの、とクラウンはせせら笑う。

「俺お前のこと考えてるし!」

帰りたくないもん、とクラウンは口を尖らせた。

ウィングははぁ、と溜め息をついてガジガジと頭をかいた。

「とにかく、ここにおったら野垂れ死ぬ。嫌でも我慢しろて」


しかしなおもいやだいやだとクラウンはだだをこねる。

うー、とウィングは唸った。