「持つ」
そういって紙袋を私から取り上げてホセはヒョイと肩に担いだ。
やばい、本当に君男?
ああ、やってほしいことをドストライクで期待値を300%裏切ってしてくれる。
完璧だ。間違いなく完璧。
本当に。
なんでホセと一緒にいられるんだろ。
夢みたい。
「どうしたんだ?はぐれるぞ」
そういってさりげなく私の手をつかむホセを見つめてしまうのは不可抗力ということで。
だって、何の欠点があるの?
「帰らなきゃ、だな」
むぅ、と私は膨れる。
ホセは微笑んで、ふわりと私の髪を撫でた。
仕方ないだろ、って言いながら。
格好いい。
ホセは、理想的な彼氏。
ううん、理想以上の、完璧な人。