「ほら、大好きなアイスだ」
ピックの先のアイスを食べると、ホセは満足げに笑んだ。
餌付けされてる気がする私は、ちょっと抵抗してみた。
「太る?馬鹿か今にも折れそうな細い手しやがってもっと食え」
あーあ、乱暴モードだ。
モードチェンジだ…
「あぁそうだクラウン。ちょっとゲームでもしないか?」
え、嫌な予感しかしな…
「さあ一本口にくわえろ」
ホセは何処から出してきたのかナポリタンの端を甘噛みしながら言った。
「目を閉じてパスタを辿っていけ。交代にやって先に相手にキスした方が敗けだ」
え、やだ怖いやりたくない。
それ以上のルールが追加される気がする。
というか妊婦相手になんて事を…
「他の男の妻で妊婦ならともかくお前の相手は俺だと思っていたんだが?何だ、実はセイとの子か?」
意地悪に言ったホセにツンとして、私はパスタを噛みきった。
「ツンデレ」
にやぁ、と愉しげに笑んだホセにぞわぁっとしながら私はベッドに潜った。
「…子供か、馬鹿」
文句を言おうと出てきたところで思いっきりの床ドンからのキスをもらってしまった。
…あれ?
ベッドドン?カモ?